2009年04月16日

東京湾半周駆け足の旅・其之参‐久里浜〜浜金谷〜木更津篇。

東京湾岸廻りの旅も、早や後半。
久里浜から船で対岸に渡り、少しくぶらついてから木更津へ。

・前回までの旅行記(小山力也とか坂口芳貞とかの声で読んでいただけると、勿怪(もっけ)の幸い(笑))

4月上旬のとある平日朝に都内の自宅を発った山善、無事に鎌倉霊園での墓参を終えて久里浜へ向かう。
大過無く久里浜港に着くも、和食処が見つからずに…。

 

・浦賀水道、天気晴朗ナレドモ風強シ

昼食は久里浜か浜金谷で魚を、と心に決めて旅立った(笑)のだが、生憎久里浜港の和食処を見付けられず、直ぐの便で金谷に向かうことにする。

久里浜発11:20、この日は〔しらはま丸〕。改札のおっさんがいたので久々に鋏か?と胸を少しく躍らせるも、スタンプでちと気落ちする。
通路を抜けて船内へ。天気が好いので客室ではなく、屋上のデッキに出る。前半分にはテーブル席があり、後半分は明かり取り窓の両脇の通路にベンチ。
屋上デッキの最後尾には1階層下のデッキへの階段があり、両脇には柵があり後方を展望できる。船尾に向かって左側は塗装中とかで入れず、航行中にも作業していた。
灰皿があったのでベンチに座るが、救命ボートなどで狭くなっている上にこちら側しか通れないため、人通りが少なくなくてちと閉口する。

 

出航後程なく、左手に水鳥のような浮遊物が多数見えた。規則正しすぎるので水鳥では無く多分浮き、何かの養殖かと思ったが、地図で調べると自衛隊の施設あたりらしく、その関係かも。

浦賀水道は船の往来が多く、大はタンカーから、小は離れると航跡しか見えないような小舟まで様々。
甲板に丸いドームを幾つも並べているのは、ガスタンカーか? 艦橋が前後に分かれているように見える、軍艦のような船も。
なーんかド派手でおサイケなピンクの水中翼船が、湾奥に向けてかっ飛んでいく。東海汽船の大島航路らしく、調べたら、宮脇俊三の著書に挿絵やカバーを描いてた柳原良平のデザインだそう。そう云やあ、船好きの人だっけ。

ここ数日、暖かいと云うより暑い日が続いていたので薄着にしたが、風がわりと強く、寒くなってきた。
日が暮れたら寒くなるかもと持参したジャンパーを羽織る。陸地では暖かい日でも、念のため上着か何か、羽織る物を持って行ったが善さそう。帽子は飛ばされないように、留め具を付けておくと吉。

羽織る物で思い出した。TBSの朝の番組で根本美緒という東京出身の気象予報士が、屡々(しばしば)「羽織り物」という聞き慣れない言い回しを使うが、こりゃ標準語でなく東京(の何処か)の方言でないかい? この子が天気予報に出て来るまで、耳にした覚えが無いけどな。
NHKでも一時期、ごく希に「羽織り物」なる言葉を聞くことがあったけれど、最近はちゃんと「羽織る物」と言うようになった様子。

 

乗客は旅行客の他、出航前から酒喰らって出来上がってる社員旅行風の団体客なども。デッキでは見掛けなかったが、もしかしたらビジネス客も居たかも。
前部のテーブル席で、レッツノートRらしいPCを使っている客が居た。今回はPCを持参するかどうか迷ったのだが、うちの携帯電話では通信速度が遅過ぎるし、無線LANのアクセスポイントも無さそうだったため断念したので、羨ましく遠目に眺める(笑)

やがて、(なた)で手荒に割った如くゴツゴツとした山容が迫って来て、金谷に入港。
〔海辺の湯〕の大看板が目に入り、近いなら寄ろうかとよく見ると、港から1kmほどあるらしく。車での来客が前提なのだなと苦笑する。

降りていくと客室内は暖かく、売店や軽食コーナーがあった。
観光パンフレットや割引券などを収めた棚があり、いくつか貰う。置いてあったのは、大半が千葉側の物で、神奈川側のはあったっけなー?

可動式のタラップがするすると伸びて来て、係員が固定して下船開始。
柵が半分開いたら、まだ係員が作業していると云うのに突き飛ばさんばかりに先を急ぐ乗客在り。開け終えるまで、大人しく待ちゃあいいのに。
下船時に切符は回収。切符を挟んだ煙草の箱をうっかりと捨てかけ、事前に回収しておいたが、忘れてたらまた騒ぎになる処だった(笑)

 

・とことん長閑(のどか)な浜金谷

金谷に上陸し、ターミナルの建物内にある和食処〔波留菜(はるな)亭〕へ。
念のため品書きを見るが、事前に決めておいた〔地魚海鮮丼〕にする。お値段1570円。

ガラス張りで海を見晴るかす(“オーシャン・ビュー”か(笑))作りで、奥は団体席、手前が一般席。全席禁煙なのは残念。
正午だったが10人ほどの団体客が居た以外の客はわしだけ、えらく空いていた。時季外れの平日だったからか知らん。混んでたらどうしようかと考えていたが、杞憂だったか。
眺めが好かろうと窓際に座ったら日当たりが良すぎて暑く、どーしたもんかと考えていた処、店員が来てブラインドを半分下げてくれる。後で水を注ぎ足してくれ、茶が柱の蔭にあると教えてくれる。行ってみると焙じ茶なので嬉々として淹れ、ついでに紙のお絞りも貰ってくる。そーゆーのは、最初に席に通したおっちゃんが教えてくれんと(笑)

暫し待つと、料理が来る。海鮮丼は(どんぶり)でなく太い竹を縦に割ったような器に盛り付けてあり、中々に豪快。具は甘海老や鮪、鮭、白身の魚など数種類。海草や穂紫蘇などのツマも添えてある。他に渡り蟹の味噌汁、香の物、鹿尾菜(ひじき)の小鉢。
ツマの中に見慣れない、白く透き通った海草があり、何かと尋ねると厨房に言って訊いてきてくれた。海草の成分を固めた〔海草クリスタル〕という加工品との由。天然に生えているものかと思った(笑) コリコリとして、美味。

料理は期待通り美味かったが、水の美味さに驚く。会計時にそう告げると、意外な表情を浮かべつつも鋸山(のこぎりやま)からの水だと教えてくれた。この辺りでは、水が美味いのに慣れっこなんだろうな、きっと。
長閑でいい場所だと言うと、自分は東京の方がいいと言われる。“隣の芝生は青い”と云うやつだな、こりゃ。
都会暮らしに疲れたと言ったところ、「私よりも若く見えるのに…」と言われた。幾つに見えるか訊いてみれば善かった(笑)

ターミナル内には土産物屋もあるが、海産物主体で他に寄る所もあるので、眺めるだけで済ます。

電車まで1時間ほどあり、海辺をぷらぷらする。浜は磯で、岩に上って海草を採るオバチャンがいた。
ターミナルのすぐ隣に海鮮食事処らしい建物があり、海に向けて望遠鏡を設えてあるので入ってみようかと思ったが、正面に廻って店に入らないと行けないようなので、止める。どーせ見えるのは今来た途だし(笑) 他に、回転寿司やラーメン屋なども。
駐車場に観光バスが何台か。裡1台は西日本からで、南房総巡りのバスツアーなんだろか。

 

もう少し海を眺めていても善かったが、この後は海ほたるにも寄る予定で、電車は1時間に1本ほどしか無く乗り遅れると厄介なので、浜金谷を目指して歩き出す。
案内図に“合掌造”とあり、本場の偉大なる富山県(笑)出身者としては捨て置けないので見に行く。茅葺きでも藁葺きでもなくトタン葺きのようで気落ちする。建物には大きな看板が掛かっていたが周囲には何も無く、なんか荒れた感じだったこともあり敷地には入らなかったが、ありゃ一体何の建物なんだろか。

道すがら、食事処や海産物の土産物屋など店は少なくないけれど、人気(ひとけ)が殆ど無い。
駅に近付くと、外人の若者数名が歩いて来て、意外に思う。少し遅れて歩く外人の男の子に“ケーブルカー”の乗り場は何処かと聞かれるが、今イチ自信が無いので駅で訊いてみたかと問うと、困ったような表情を浮かべる。鋸山ロープウェーのことだろうし、海に出て左に向かえばあるだろうと思ったので、そう教えると、今一つ腑に落ちてはいない様ながら礼を述べて歩み去る。
地図を印刷して持参していたのに、忘れてた。これ見せて教えてやれば善かったが、後悔先に立たずというやつ(苦笑)

駅前はちょっとした広場になっており、駐車場もある。観光客向けの大きな案内板があったけれど、日本語だから外人には読めなかったんだろな。“周遊指定地”と大書してあり、指定地制度はもう廃止されたんだけどなと苦笑する。
案内板に依ると宿屋が3軒在り、(いず)れも日帰り入浴が可能な様子。通り掛かりに2軒を覗いてみたが、時間があまり無いので回避。港や駅の周辺で“ようこそ南房総へ”と云った看板を見掛け、“北房総”とは云わんよなあ…と苦笑したものの、“房総半島の南”なら間違いでは無いと考え直す。
観光案内所らしき建物があり、確かにパンフレット類は置いてあるようだったが、公民館のような趣きも。

小ぢんまりとした駅舎の右手に、昔懐かしい丸ポストがあった。売店こそ無いが、飲料の自販機や公衆電話、喫煙所がある。
駅舎から広場を隔てた向かいに雑貨屋があり、通りすがりに覗くと釣りの錘らしき物も売っている様子。“荷物預かり所”の大きな看板があり、尋ねなかったが散策客などの荷物をコインロッカー代わりに預かってくれるんだか。
駅舎の向かって右方には公民館らしき施設があり、近在の老人で賑わっていた。

 

・見上げるだけのロープウェー

まだ時間が余っていたので、ロープウェー乗り場に向かってみることにする。
線路にほぼ並行する道は細く曲がって見通しが良くないのに、車の通りが少なくはない。あまり飛ばさないようだから、ぼへーっとしていなければ撥ねられもしないだろうけれど。
途中で川(金谷川)を渡る。岸には漁船が(もや)ってあり、漁港らしい好い情景だなと悦に入る。

海沿いの国道127号線に出る。狭いながらも歩道があるけれど、車の出し入れのためか所々深く落ち込んでいて、気付かず転けそうになる。
程なくロープウェー乗り場を示す門が見え、国道から逸れて向かう。崖に(うろ)が幾つかあり、地蔵堂でもこさえてあるのかと微笑みかけるといずれも物置で、がっかり(苦笑)

港にも駅にもあまり人影が無かったのに、ロープウェー乗り場にはそこそこ並んでいた。駅前で道を尋ねてきた外人のにーちゃんも居たようだが、確信を持てないので声は掛けない。
飲み物やアイスクリームなどの売店、便所がある。飲み物は建物外の自販機でも買える。鎌倉霊園の売店と異なり、市中と同価格だった(笑)

ロープウェーに乗れば佳景を愉しめるだろうと思ったけれど、電車に乗り損ねかねないので自重。
地平からロープウェーを見送り、駅に戻る。

国道にバス停を見付け、時刻表を覗くと日に数本だった。
道すがら、“明るく元気な金谷の子”だったかな?の標語があちこちに掲示してある中、“不審者に注意”みたいなのも。長閑そうな街なのに…と意外に感じる。

長閑な漁村とは云え流石は東京近郊、コンビニやファミレスもある。

 

日帰りで鎌倉霊園・フェリー・海ほたるを廻ると云う欲張りな行程を立てたため金谷近辺は等閑(なおざり)にしてしまったけれど、鋸山には見所が多いようだし立ち寄り温泉もある、磯釣りもできる、魚や水が美味いと、派手さに欠けるが訪れるだけの価値はあると感じた。
機会が有れば、是非とも捲土重来を期したい(笑)

因みに。
東京から浜金谷へ直行する場合、特急〔さざなみ〕(日に4本は停車)なら東京(京葉線ホーム)から1時間半ほど、特急料金と運賃を合わせて3700円。
快速や普通列車を乗り継ぐなら、千葉・木更津・君津の何れかで乗り換え2時間半ほど、運賃は1890円。
他、東京駅や羽田空港などから木更津・君津行のバスも在り。木更津または君津からは内房線。

 

・意外と混み合う内房線

駅に戻ると、電車の時間が近付いて来たからか人が増えていた。

有人駅だが改札は開放、Suicaの読み取り機もある。
便所は構内、男子用は大小1つずつ。なんかずーっと前に立ってるジイサンが居るなと思ったら、小用の順番待ちだった(笑)

ホームは1面2線の島式で、駅舎からは屋根が無く歩道橋のように見える跨線橋で渡る。前後を見渡し、単線区間なのだと初めて気付く。
特急も停まるためか、ホームは結構長い。中ほどに待合室があり、老人男女の団体客が電車を待っていた。興が載ったか〔花〕(春のうららの隅田川…)や〔荒城の月〕などを歌い始める。町内会かコーラスグループの親善旅行のような。
他には釣り客が多いようだが、スーツ姿のビジネス客もちらほら。

駅の裏手には小学校、千葉方面には椰子らしき木立が望めた。温暖なのだなと感じ入る。

下り電車が来て、交換のため待つ。
やがて、上りも入線。上り・下りともスカ色の113系4両編成だった。便所があるかどうかは不明。

 

13:30発の千葉行きに乗車。セミクロスシートでボックス席には誰かしら座っていたため、ドア際のベンチ席へ。
窓の上に、ベンチ席も含めて席番号表示がある。久しく見ていなかったので面食らう。
ボックス席で向かいの座席に足を伸ばし、荷物を置いて我が物顔に占有している若い男が居た。4人分の運賃払えよ :P

上総湊の少し先までは海沿いを走り、長閑な春の海を眺められる。
山間の田圃には水を張った所もあり、田植えが近い様子。赤紫の花を咲かせる庭木を屡々見るも、名前は判らず。図鑑が欲しいかそらやるぞ〜、みんなで仲良く取りに来い〜(笑)

佐貫町の手前で丘の上に白い塔が見え富津岬の灯台かと思ったら、近付くにつれ観音像と判り苦笑。調べると東京湾観音だそうで、富津岬よりかなり手前だった。そもそも富津岬は砂嘴で、高い丘など無いらしく。
計画段階では富津岬への立ち寄りも考えたのだが、海ほたるに寄れなくなるため泣いて斬る。またの機会が有れば。

この辺りは富津市なのだが“富津駅”が無いなと調べてみると、大貫が代表駅だそうな。

 

木更津には14:13着の予定なのに、一つ手前の君津に13:59頃に着く。
隣の駅まで14分も掛かるのか?と訝りつつ、喫煙所を探しにホームに降りると全列車・全駅の時刻表が掲示してあった。見たところ、臨時特急の待避を考慮しているらしく。後で話しかけてきた車掌に訊いてみたら、そういう話だった。

喫煙所が見つからず諦めて車内に戻ろうとすると、最後尾の車両にいた車掌に声を掛けられる。
君津は全駅禁煙かと尋ねたら、木更津方に有ったような気がするとのことなので、向かう。跨線橋の向こうで発見、一服。

木更津に近付くと久留里線への乗換案内があり、分岐駅だと思い出す。
ホーム手前に2編成ほど停まっていて、派手な塗色だが新型かなと型番を見るとキハ30系だった。面構えは原型ののっぺりした感じでなく今どき風で、外見(そとみ)にはキハ30系にはとても見えない。

定刻通りに到着し、下車。
余談だが、内房線の千葉〜姉ヶ崎には四半世紀前に一度だけ乗ったことがあり、今回は浜金谷〜木更津に乗ったので、姉ヶ崎〜木更津が未乗区間で残ってしまった(笑) いずれ、房総半島一周の旅でもやろうか知らん。
内房線と外房線の境目は館山か千倉辺りなのかと思ってたら、外房側の安房鴨川なんだとか。列車の運転も劃然と分かれているようだが、内房線からの特急は館山まで(一部は日によって千倉まで)、安房鴨川へ特急で行くなら外房線経由になる様子。

 

跨線橋を上がり、次に乗るアクアラインのバスは東口から発車と調べてあったので、脇目も振らずに向かう。
改札を出ると東西の自由通路、人通りは多い。売店とゆーか仮設の露店とゆーかが幾つもある、関東の近郊駅によくある形。

東口のロータリーに降り、案内板で乗り場を見て左手に進む。
バスが既に停まっていて、運転士に確かめようとしたら“川崎駅”との表示があったので、そのまま乗り込む。

 

 

いよいよ次回は、海ほたるに寄って対岸の川崎へ。
旅も兪々(いよいよ)終わりに近付き、風雲急を告げる展開が其処に!?(それほどのもんでも…)

posted by 山善 at 18:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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